ヴィアティン三重に所属する川村樹生選手のとあるnoteが話題となった。
「ホームゲームの現実。」と
題名のnoteは、選手から見たホームゲームの集客の難しさが綴られている。

公益社団法人SVリーグから少し見放されつつあるV.LEAGUEであるが
現状を再度確認してみよう。
SV.LEAGUEとV.LEAGUEの違い
改めてSV.LEAGUEとV.LEAGUEの違いについてまとめてみよう。
- SV.LEAGUE
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世界最高峰を目指す日本国内トップリーグ。
完全プロ化を見据え、競技力・事業力・組織力で世界トップクラスを目指す。
厳格なライセンス基準(売上高、アリーナ基準など)をクリアしたSVライセンスを保有する。
- V.LEAGUE
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地域との共生・連携を強化し、国内のバレーボールの裾野を広げるリーグ。
将来のSVリーグ参入を目指すクラブや、地域に根ざした活動を行うクラブ。
SVライセンスより保有基準の低いVライセンスを保有する。
現時点では、SV.LEAGUEとV.LEAGUE間の入れ替え戦のようなものはなく
SVライセンスの保有基準を満たせなかった場合のみ、V.LEAGUEに降格することとなる。
ただ、未だライセンス違反での降格チームは存在しておらず
もはや降格させる気はないんじゃないかと思うレベルである。
V.LEAGUEの問題点
SV.LEAGUEとV.LEAGUEが分割されてから
一番の問題点と言われているのが
将来的にSV.LEAGUEへ参画するために色々動いているチームと
地域との共生や運営企業の方針でSV.LEAGUEは目指さないものの、活動自体は続けたいチームが
混在していることである。
チーム事情はあれど、このようなリーグ構成で将来性や集客力があるとは思えない。
更に問題として、SV.LEAGUEと違いJSPORTSなどの配信が全くないことである。
SV.LEAGUEはJSPORTSやYoutubeでのハイライト配信など
かなり恵まれた認知活動を実施しているが
V.LEAGUEではホームチームが自前でYoutubeライブ配信やInstagramでのライブ配信を行うなど
非認知層へのアプローチがかなり厳しくなっている。
この点が公益社団法人SVリーグから見放されていると思われている要因である。
SV.LEAGUE GROWTHの創設
上記の問題点からの解決として
2026-2027シーズンからSV.LEAGUE GROWTHが創設されることとなった。
SV.LEAGUEに参画したいチームはSV.LEAGUE GROWTHへ
アマチュア志向のチームはV.LEAGUEへ分割されることとなった。


SV.LEAGUE GROWTHにあたって現状の問題点は解決されそうだが、新たな問題も色々出てきそうだ。
特にV.LEAGUEの扱いは、余計に悪化しそうである。
V.LEAGUEの集客力
本題に戻るが、V.LEAGUEの集客力はチームによってはかなり厳しいのが現状だ。
公式サイトから計算したところ
(12/6時点での計算)
総入場者数:21,253名
平均入場者数:483名
中央値:311名
中央値がかなり低く、集客力が低いチームと高いチームの差がかなり大きい。
そこでホームチームごとの入場者数を簡単にグラフでまとめてみた。


西地区では、フラーゴラッド鹿児島とクボタスピアーズ大阪が集客数を牽引。
ヴィアティン三重もSV.LEAGUE GROWTHのボーダーである平均入場者数をギリギリ上回りそう。
東地区では北海道イエロースターズの人気がダントツで、入場者数の大半を埋めている現状。
まだホームゲームは2試合のみであるが1000人以上動員している千葉ドットも健闘している。
残念なことに長野ガロンズがかなり厳しく
ホームゲーム9試合して総動員数が2001名、平均222名と
興行としては成り立っていないだろう。
チームごとの数値を超絶簡単に表にまとめた。


将来的なV.LEAGUEの行方
SV.LEAGUE GROWTHという構想が登場し、
SV.LEAGUEを目指さないチームにとっては将来がかなり怪しくなってきた。
現時点でも公益社団法人SVリーグから放置ゲーされているV.LEAGUEだが
更に扱いは厳しくなるだろう。
それでも活動を継続するのか。
経費削減で廃部となるのか。
経営陣としては頭が痛そうだ。
V.LEAGUEの開催終了 ※12/19更新
2025-2026シーズンを最後にV.LEAGUEの開催は終了されることとなった。
SV.LEAGUE GROWTHに参加しないチームは
どうやらJVA主催のリーグに再編される噂がある。
※V.LEAGUEはジャパンバレーボールリーグ(JVL)が主催
今後の発表に注目したい。

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